1.庚戌日柱の特徴要約・十神クイックガイド・格局傾向
日柱構造:庚金日主、坐支は戌土。戌は乾いた土で、内に辛金(比劫)・丁火(官/殺)・戊土(印/比)を蔵し、いわゆる火庫の地。土中に伏火があり、金を鍛えることも、焼き過ぎて傷めることもある。要は乾湿と火加減のさじ加減。古典では庚金について「春夏は気が弱く、丑・辰の湿土で生かすのが良い。秋は金が得令し、壬水で清め、丁火で成器。冬は金水が偏寒のため、火で温めるべし」と述べる。
戌土の調候要点:戌は燥庫。火があれば庫が開いて鍛錬できるが、乾燥し過ぎて水がないと硬くてもろい。水が過ぎれば火を消して鍛えが利かない。火と水のバランスが最善。
気質の基調:庚金は剛直・果断。戌の庫火を帯びると「筋が通り、原則を重んじる」タイプ。乾き過ぎの局では強硬・速断が出やすい。丁火で鍛え、壬・癸で洗いが入ると、「剛中に柔」を帯び、器量と度量が増す。
十神クイックガイド(全局の強弱により可変)
- 財星:財が通関し、比劫を制すれば事業・協業に吉。財過多で身弱だと、KPIに追われやすい。
 - 官殺:戌中の丁火により官殺に根あり。身強で印/食があれば、圧力を権能へ転化。殺旺・身弱・印なしは、プレッシャーと制約が増えがち。
 - 印星:戊土・己土の印は庚金を温養し、学歴・資格・リソースを助ける。だが燥印過多で水火乏しければ滞泥しやすい。
 - 食傷:剛を洩らし通関、創意と表現を生む。ただし傷官見官で身弱なら名利にブレーキ。
 
よく見られる成格ルート
- 殺印相生:戌中の丁火(殺)を印土で化す。身が勝ち、責任と権限を得やすい。
 - 食神制殺/財化比劫:食傷で庚の剛を先に洩らし、戌中丁火を御す。あるいは財星で協業を動かし、比劫の内耗を弱める。
 - 調候最優先:庚戌の大忌は「燥硬」。— 水で潤し火で点じ、湿土で金を載せるのが大原則。
 
2.四季生まれの庚戌:仕事運・結婚運・健康運(季節総論)
注:以下は季節の月令(春:寅・卯・辰/夏:巳・午・未/秋:申・酉・戌/冬:亥・子・丑)で各季1段の総合判断。実占では四柱全体の強弱・透干・大運を併看。
春(寅・卯・辰)
調候の鍵:春は木旺で金を剋し、庚金は気弱。丙丁火で鍛え、湿土で扶け、少量の壬水で流通を図る。木が過ぎて火なしは「木盛金衰」。火土が得られれば「百錬成器」。
- 仕事運:制度型の専門領域(法務・風控・エンジニアリング規格・コンプライアンス審査)やブランド/品質管理に適性。身弱は無理に強硬にならず、**印星(資格・組織)**とプロセスで勝つ。火・印が整えば昇進しやすい。
 - 結婚運:春木が強く、周囲の期待が高まりやすい。男命は財星が浮いて「仕事偏重」になりがち。女命は官殺が逼迫すると相手への要求が上がる。火土で護身できれば、堅実な伴侶縁。
 - 健康運:身弱で木に削られやすく、肩首・筋骨・歯のケアを。春の湿冷で脾胃が崩れやすいので、温陽と規則正しい生活を。
 
夏(巳・午・未)
調候の鍵:火旺が金を鍛え、名利のチャンス。ただし戌・未はともに燥土で、水なしの過燥は脆裂を招く。壬癸水で火を適度に抑えて良し。
- 仕事運:リーダー/マネジメント、軍警・監察、エネルギー製造、設備保全など「火で金を鍛える」業種に適性。運勢で水財が加わると市場開拓・チーム牽引が伸びる。火極・無水は短期は眩いが持久力に課題。
 - 結婚運:官殺(丁火)旺。身強なら「プレッシャー=推進力」で伴侶の助けも得やすい。身弱は語気が強くなりがち。食傷/印で和らげれば対話が改善。
 - 健康運:火熱+燥土で、のぼせ・皮膚乾燥・腸の燥を招きやすい。辛辣・酒を控え、水分補給を。過不足なくが鉄則。
 
秋(申・酉・戌)
調候の鍵:金が得令し、庚金は最も成器しやすい。なお丁火の点綴と壬水の淘洗で「剛に文」を加えるのが理想。戌の燥を警戒し、少量の湿土で通関を。
- 仕事運:金融リスク管理、監査・稽核、法務訴訟、金属/精密製造で強み。殺印相生が整えば権責の座に就き、規範を司る器。
 - 結婚運:理性優位。財星(木)が乏しいと感情表現が少なめ・寡黙になりやすい。食神や時干の丁火が出れば、やわらぎが出る。
 - 健康運:金の肅殺で肺・大腸の乾燥、鼻炎傾向。潤いの養生と、夜更かし・強いカフェインの抑制を。
 
冬(亥・子・丑)
調候の鍵:水寒・金冷で「清」だが「硬」。まず丙丁火で温め、次に湿土で金を載せる。水印ばかりでは剛寒に流れ、使いにくい。
- 仕事運:戦略立案、データ風控、法令順守・内部統制が噛み合う。ただし火の推進力と露出(発表・講演・ブランディング)が必要。
 - 結婚運:内向・スロースタート。火が巡る運期は縁が動きやすい。財星が透くと家庭投資に積極的。比劫の争財には注意。
 - 健康運:寒がり体質に傾き、腎陽・腰背・関節のケアを。規則的な運動と早寝で温める。
 
3.まとめ|四季生まれの喜忌ポイント
- 庚戌・通関総綱:火は不可欠、水は過ぎず、土は湿潤が上策。庚金は丑・辰の湿土で生かされ、戌・未の過燥無水は脆さを招く。秋生まれは丁火+壬水で「清くして用あり」。
 - 春:まず丙丁+湿土で身を立て、次に財官を論ず。
 - 夏:火旺の勢いを一滴の水で整える。過燥で金を傷めない。
 - 秋:得令で成器。点火・淘水で過剛を避ける。
 - 冬:先に温め、次に潤す。まず火、次いで印土で受け皿を作る。
 
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