一、甲辰日柱の基本命理的意味
- 甲木日主が辰に坐す
辰は湿土であり、乙木・戊土・癸水を含む。甲木が辰に坐することで、命主は比肩・偏財・偏印を同時に持ち、独立心と堅持、資源や知恵を取り込む力を兼ね備える。 - 命理の要点
- 木が湿土に遇うと根は必ずしも固くなく、火で暖め、金で完成させる必要がある。
- 甲木は理想を重視するが、辰庫の戊土（財星）が現実を引き込み、「理想と物質」の間で揺れ動く。
二、甲辰日柱の男女運命特徴
1）男命
- 仕事運：開拓心はあるが、思考が多く行動が少ない傾向。火運・金運に入れば計画が実現し、事業は徐々に成就。辰中の戊土偏財により投資・資源で財を得やすい。
- 感情運：比劫が旺盛なときは勝気で、伴侶に厳しくなりがち。命中の官星が有力なら結婚は安定。
- 健康運：肝胆、脾胃、湿気に注意。疲労しやすく、運動と食生活の管理が必要。
2）女命
- 仕事運：聡明で柔中に剛を備え、教育・創造的な仕事に適す。印星が力を持つと学問的な成就あり。
- 感情運：辰中の官星が不顕で婚縁はやや遅い。金運が来れば良縁を得やすい。
- 健康運：湿土が過多なら脾胃虚弱や浮腫が出やすく、生活習慣の調整が必要。
三、甲辰日柱 十二時辰の運命詳解
子時（23:00-01:00）
辰の湿土と子水で印旺、木が漂う。学識は良いが実行力に欠ける。集中力を養うべし。
丑時（01:00-03:00）
辰と丑はいずれも湿土で財庫が重なる。物質と家庭を重視。火がなければ頑固で保守的。
寅時（03:00-05:00）
寅木が甲木を生じ、身旺。理想大きく競争心強い。官星運で出世しやすい。
卯時（05:00-07:00）
卯は甲木の長生、木気が盛んで比劫争財。火の食傷で制御すれば有為。
辰時（07:00-09:00）
日主が禄を得て身旺。金水運で学業良し、火運で事業順調。
巳時（09:00-11:00）
巳中の丙火が透出し、木が火を得て才能発揮。貴人運強し。火土調和なら財名ともに佳し。
午時（11:00-13:00）
午火旺盛、木が火で輝く。聡明で貴人の助けあり、仕事・感情運ともに良し。
未時（13:00-15:00）
未土と辰土が刑をなし、財星過多。婚姻に波折あり。水火運で緩和。
申時（15:00-17:00）
申金は官で木を制御。責任感強く事業の成果明らか。女性は婚縁佳し。
酉時（17:00-19:00）
酉金の正官が有力、木が制されて成材。官印相生で学業・事業とも吉。
戌時（19:00-21:00）
戌と辰が冲し、運勢多変。人生浮沈大。火で冲剋を和すれば安定。
亥時（21:00-23:00）
亥水が木を生じ、木旺で偏印多。学識と知恵優れるが性格やや執着。火土で調和すれば実行力増す。
四、まとめ
甲辰日柱は男女とも「理想と現実の交差」が特徴。男命は開拓・実行に重きを置き、女命は学識・内面に重きを置く。十二時辰ごとに運勢は異なり、貴なる者もいれば、変動や婚姻の起伏を持つ者もいる。
総じて、甲辰日主は火・土の助けを得れば安身立命し、大きな成就を収めることができる。
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