一、乙酉日柱の基本命理的意味
乙酉日は、日元の乙木が酉金の上に坐す命であり、「日坐正官」の象を持つ。乙木は柔弱で、酉金は正官として乙木を制するため、礼儀や規範、名誉を重んじ、性格は端正で慎重となる。しかし官気が強すぎると、精神的なプレッシャーや束縛を受けやすい。もし火があり金を制し、さらに木を助ける印星や比劫があれば、格局が清らかとなり「官印相生」や「食傷制官」の良格となる。
二、乙酉日柱男女の運命特徴分析
1. 男性の運命
- 仕事運：正官が安定しており、責任感が強く、規律を守る性質。公職、行政、法律、金融など厳格な分野に適している。火が透干すれば、官を制して財を生み、事業は順調に進み、名利を得る。
- 結婚運：配偶者は端正で家庭を守るタイプが多い。しかし官星が身近にあるため、結婚生活では責任や圧力から緊張が生じやすい。比劫が多すぎると、婚姻上の競争や感情的な波乱が起きやすい。
- 健康運：金が強く木が弱いため、肝胆の不調や筋肉の緊張に注意。呼吸器や皮膚の不調にも気をつける必要がある。
2. 女性の運命
- 仕事運：女性が正官を坐すると、専門性と責任感が強く、上司から評価を得やすい。教育、法律、行政、イメージ関連の職業に適している。火が透干して官を制すれば、才能が際立ち、名誉や地位を得る。
- 結婚運：官星は夫星を意味し、多くは責任感のある安定した配偶者を得やすい。ただし官が旺盛で制御がなければ、婚姻において圧迫感や拘束感を覚えやすい。
- 健康運：体質はやや弱く、婦人科、内分泌、血液循環に注意が必要。
三、乙酉日柱十二時辰の運命詳解
子時（23:00-01:00）
子水が乙木を生じ、根を与えるため聡明で学業や専門分野で成果を挙げる。ただし金水が過剰な場合、火で調候する必要がある。
丑時（01:00-03:00）
丑土に辛金と己土が潜み、官殺混雑。責任感は強いが抑圧を受けやすい。火があれば圧力を原動力に変えられる。
寅時（03:00-05:00）
寅木は長生で、乙木が旺地を得る。身が強く官を担えるため、リーダーシップがあり、事業運は良い。
卯時（05:00-07:00）
卯木は比肩で、木が乙木を助け、日主はさらに強くなる。兄弟縁があり、協力関係に適する。ただし比劫が多ければ、官を争い配偶者に影響が出る。
辰時（07:00-09:00）
辰は湿土で乙木の根を含み、やや助けとなる。ただし戊癸が混雑し、一生の浮き沈みが多い。知恵で転機を掴むことが必要。
巳時（09:00-11:00）
巳火が酉金を制し、上等な時辰。才能を発揮し、事業において貴人の助けを得やすい。
午時（11:00-13:00）
午火が旺盛で金を鍛え、木を助ける。格局は清純で、事業は繁栄し、婚姻も比較的順調。
未時（13:00-15:00）
未土は雑気で乙木の根を含むが、火が透干しなければ土金が重く、人生に圧力が多い。
申時（15:00-17:00）
申酉同気で金がさらに旺盛。官星が過剰で責任や圧力が大きい。火木が強ければ大きな成功を得る。
酉時（17:00-19:00）
自坐比肩で、官星と日主が緊密。自尊心が強く、人生にプレッシャーと挑戦が多い。格局が清らかなら権威者となる。
戌時（19:00-21:00）
戌は燥土で金を助け、官星をさらに強める。火が透干すれば均衡が保たれるが、なければ労苦が多い。
亥時（21:00-23:00）
亥水は印星で乙木を生じ、学識や教養を備える。さらに火で調候すれば、名誉と利益を兼ね備える命格となる。
四、まとめ
乙酉日柱の人は男女ともに責任や名誉を重んじ、性格は慎重である。体制や規範的な分野に適している。ただし火と木が補佐しなければ官星の圧迫を受けやすく、束縛やプレッシャーに陥る。結婚では互いに尊重し、過度な支配を避けることが大切である。
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